2X4ってなに !
日本では、2X4( ツーバイフォー )と呼ばれているこの工法も本場北米では、プラットフォーム . ウッド . フレームコンストラクション と呼ばれ、日本でも別名 プラットホーム 工法と呼ばれる場合もあります。 [#na06d18e]
2X4の由来はこの工法でもっともよく使われる部材が2インチ x4インチ の材で、掛け算を数学用語でBY( バイ )と読むことから、ツーバイフォー と呼ばれるようになりました。
フレーミング と カーペンター
またフレーミング とは、在来工法での建て方に相当し、2X4工法は枠組み工事であることから、土台敷き込みから上棟に至る作業全般を枠組み、すなわちフレーミング といい、在来工法で言う大工さんも北米ではフレーマー と呼ばれ、大工( カーペンター )とは区別されています。
日本だけ?
日本では、『大工』さんが、木材を刻み、棟上げを取り仕切り、ドア や サッシ を取付、内外装の仕上げまで作業してしまうことが一般化していますが、
アメリカ などではフレーミング と言われる建物の構造部分だけを造るフレーマー と、内外の仕上げ工事を担当するカーペンター の2つの職域が設けられ、別々の大工さんが作業をしています。
構造部分から、仕上げ部分まで一人の大工が中心となって行う日本の方式は、日本だけ? 特殊な形態だと考えれます。
2X4の特徴
北米育ちの合理性
アメリカ で開発された工法で、2インチ を全ての寸法規格の原点としたこの工法は、いつでもどこでも材料の調達に困らないため、自分で家を建てたり、あるいは リフォーム をしたりする北米の生活 スタイル にとって欠かせない工法となっています。
また、その合理性は同じ間取りの建物であれば、軸組工法と比べて、1・5~2倍程度の耐震性を有することが出来ることから、優れた耐震性を持っています。
それは、阪神大震災でもほとんど被害が無かったことも裏付けられています。
また、お洒落な輸入住宅に代表されるように、
2x4工法独特の 雰囲気を出す 住宅もあります。
最近では、回転窓や木製ドア、あるいは ケーシング、モール といった海外部材の輸入も多く行われ、日本で設計する2x4住宅にも、これらの輸入部材をふんだんに取り入れ、軸組工法と差別化を図る事が多いようです。
弱点も。それは、雨に弱いこと。
住宅が建てられてからの事ではなく、
在来工法がたった1日で上棟し、2.3日後には屋根の合板も張れて、とりあえず雨から建物の骨格を防ぐことが出来るのに比べ、
2X4は、現地で組立てをおこなう場合は、床を組み、1階の壁を建て、2階の床、2階の壁、屋根と、上棟までに約2週間程度かかリ、上棟までの雨が大敵です。
対策として、この工法を専門にしているパネル会社で、 専用の工場を持ち、床や壁を製作工場である程度まで パネル 状に組み立ててから一気に現場で組み立てをして、 2~3日で 屋根まで完成させる対策をとっています。
システム 化したパネル会社 で建てれば、コスト・工期にメリット の出る工法です。
構造上の特徴
2インチ X 4インチ の部材と構造用合板を用い、面として耐震性を確保する工法です。
2X4には絶対に守るルール(設計上)があります。
絶対に守る七つのルール、 ①耐力壁線の区画は、 原則40㎡ 以下にする ①区画内の耐力壁の長短比は、 4 以下にする ①建物の隅角部は、 90cm以上の壁を配置する ①耐力壁は、 基本長さ90cm以上 にする ①開口部の幅は、 最大 4m 以下にする ①耐力壁線上の開口の幅の合計は、 壁長さの3/4以下 にする ①耐力壁線の直下には、 キソ がある
これが守るべきルールです。
2X4の寸法
2x4(枠組壁工法)は、右の表のように インチ の倍数で全ての材料が供給されています。
そして、日本では法律上、2X4の部材は乾燥材を使うように規定されていますから、それぞれの寸法は右表の右側、乾燥材の寸法になっています。

また、軸組工法では、土台と柱は ヒノキ 、梁は米松、あるいは総桧造りや スギ の柱や梁をそのまま化粧として見せる、といった木の種類を選別して使う場合がよく行われていますが、2X4工法ではこのような選別は一切無く、すべての部位が同じ材料で加工されます。
基本的に
土台は404 ( フォー バイ フォ )、 床根太は210( ツー バイ テン )、 壁は204 ( ツー バイ フォ )、 屋根は208 ( ツー バイ エイト )
の材料で構成され、日本の柱や梁のように多くの違う大きさの柱や梁を使うことはありません。
・土台
なお、日本では、土台だけは、SPF などの防腐加圧注入材ではなくではなく、耐久性や耐蟻性を重視してヒバ や ヒノキ の土台を使う場合があります。
外壁、内壁を問わず、壁であれば耐震壁にすることが出来、優れた耐震性を持っています。
施工上の特徴
釘の長さ・打つピッチ まで規定があるが、< 釘の種類で色が違う >
間違わないような工夫がある。
長い習熟期間はいらない。
外壁・外観
外壁材料は軸組工法と同様にほとんど制約はありません。
屋根は自由にできますが、住宅会社 の場合は、仕様の中から選ぶ場合が多いようです。
レイアウト の制約
構造指針により、多少の制約があります。
206の外壁は強いのか。よく伺う質問ですが
ハウスメカー の宣伝文句の中に、外壁材に206を使っているから地震にも強い。。
といった表現をしている会社がありますが、基本的に206を使ったから204よりも耐震性が著しく高くなる。ということはありません。
但し、壁組立て中に 壁パネル が自立はします。
2X4工法の耐震性は、合板などの面材で支えられているため、下地材である縦枠を204から206にしたという理由だけで耐震性は向上しません。
下地材が太くなった分だけ、骨組みがしっかりするからある程度耐震性には寄与している。と考えれます。
むしろ、204を206にする メリット は、より厚い断熱材を壁の中に充填出来ることの出来るメリットの方が高いと考えられます。
注:ハイスタッド を使い天井高を高くする場合は、206は縦枠のたわみ軽減などから効果大であると思います。